院長のつぶやき

随想(苫小牧民報新聞ゆのみより)

2週間に1度、月曜日の苫小牧民報に掲載された文章です。
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私の治療体験(2)

  平成11年8月2日 苫小牧民報「ゆのみ」より

 私は苫小牧出身で、小学校3年から中学2年まではオリンピック選手を目指してスピードスケートを熱心にやっていました。スケートの練習で無理をしたのと歯のかみ合わせや姿勢が悪かったため高校生の頃からひどい肩こり、腰痛、不眠症で苦しみ、医学部3年の時わらにもすがる思いで「手かざし治療」を受けることしたのです。

 先生は明るく、優しさが漂う60歳くらいの女性でした。畳じきの6畳間で、私はふとんの中に横になるだけです。病気のことや世間話をしながら、時には指で軽く筋肉をつまんだりさすったりしながら、からだ全体に手をかざして行きます。手をかざされた部分は静電気を当てられたようなふわっとした感覚や暖かい感じがしました。手をかざしている場所と違う所がズンズンとひびくこともあります。

 全身の筋肉が緩み、あまりの気持ち良さに深い眠りに入るのがほとんどでした。治療後3日くらいは夜もよく眠れましたが、しだいに体がつらくなり、次の治療が待ちどおしくて仕方がなかったのを覚えています。

 治療をはじめてから2年ほどで姿勢や、頭蓋骨の形が変化して来ました。小学生の頃に小さなスケート靴を無理して履き続けたため、足の爪の付け根にできた古い血液の固まりが黒く見えていたがいつのまにか消えました。体の調子が良くなってきたせいか性格も以前より明るくなり、友人が急に増えたことを覚えています。

 今でも疲れてくると背中や腰が苦しくなりますが、医師に相談しても取り合ってもらえなかった苦しみを理解してもらえたことは、病気と付き合ううえで大きな救いでした。また西洋医学と違った世界にも未知の可能性があること体験することができました。今日の自分があるのはこの先生に巡り会えたおかげと思って感謝しています。

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